一級建築士合格後

一級建築士合格後・記事一覧

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資格を持つことの意義

建築士の場合、資格が職業を規定するというわけにはいかないというのは、必ずしも建築士=建築家ではないということからわかります。実際、建築士資格はあってもそれを活かしていない人もいます。一級建築士は建築業界で専門家としてやっていくための入口に着けたということを認めてくれる資格で、資格取得後、建築関係で自分は何をするのかは自分で決めなくてはなりません。また、建築関係の資格は、一級建築士があれば(学科の一部が免除になるなど)受験に便宜を図ってもらえることが多いから、以後も建築関係の資格を追加して、自分に役立てることもできます。そういう意味でも入口資格だなと思います。

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仕事に与える影響

晴れて一級建築士として免許登録し、名肩書きにも書き込んでもらいました。施主との打ち合わせで設計担当者として名乗って名刺を渡すと、ほぼ100%の確率で珍しそうな、感心したような反応をいただきました。(当時は)まだ若くて人間的厚みのなさそうな女性が、ひとまずの信頼を寄せてもらえる基準になったようです。会社にいる限り建築士資格なんかなくても設計は出来る、という人もいます。まあ確かに独立するとか管理建築士になるとかの必要があるわけでなく、会社組織の中で設計者の一員としてだけ建築に携わっていくなら、敢えて苦労する必要もないではないか、ということらしいです。(こういう考えは男性にしか見られませんでした。女性は、会社は何の保障にもならない、業績低迷などで何か都合が悪くなれば先に切り捨てられるのは女のほうだ、と知っているから、まずは何としても資格を取ろうと思います。)

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女性と一級建築士

私は殆ど一番若い時期に一級建築士となったので、当時住んでいた地方都市では随分と目立ちました。年端もいかない若い娘(一応20代半ばだから、まあこういう言い方も許される?)が一級建築士ということで、得た反応は様々でした。珍しがられる、感心される、信頼を得られる、というのは有難い反応でしたが、「頭がいい」と言われたのは「それは違う」と言い切りました。こういう資格試験は(自分が勉強を)やっただけしか点数は取れないから、条件は全く平等だと。それ以外に、女性ゆえに不愉快な思いをしたことも。それは施主からではなく、なんと会社の上の人たちからでした。

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一級建築士のエピソード

私は設計で一番面白い所は、エスキースが出来上がるまでだと思います。
何にもない敷地に自分の頭であれこれ考えて、平面図が出来るまでの行程です。実際に目に見える形で現れるのは、せいぜい簡単なスケッチが一枚程度ですが、頭の中では完璧に理想的な家が完成して、それをあらゆる角度から眺めているのです。この後の作業は空想を実在化させるための地道な作業で、苦労もたくさんありますが、全ては最初に夢みた建物のための避けられない行程です。その一番面白い所は、一般住宅の場合は当たり前ですが施主と一緒で、というよりもあくまで施主のために、あれこれ打ち合わせして希望を伺い、施主の希望以上(希望がそのまま反映されただけでは設計担当者のいる意味はなく、施主が自覚なしに希望しているものまで汲み取ってプランに反映させるのがプロ)のプランを提案するのが住宅設計の醍醐味です。これは一級建築士になったから出来るというものではなく、各人の努力と経験の積み重ねによってしか得られないものですが、その仕事に就くための入口には一級建築士の免許がぶら下がっています。

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