女性の一級建築士体験談です
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社会人の立場で受験勉強する場合の最大のポイントが、時間の確保です。
学校の勉強と違って、一を聞いて十を知るというわけにはいかず、自分が勉強した分だけしか点数が取れない試験だから。
時間がないといって適当に流し読みしていると中途半端な知識だけしか身につかず、いざ試験問題を目の前にした時に意識が上滑りして、簡単に間違った答えに走ってしまうのです。
それを防ぐためには、時間をかけてゆっくりと、一歩一歩進んでいくしかないのです。
そういう点でも、資格試験って平等だなと思います。
私の場合は、
続きを読む一級建築士の建築計画の試験に出る範囲は各種概論から始まって人間工学、環境学、設備学、建築史と多岐に渡ります。その内容は非常に広範囲です。主に大学の講義で学んだようなことの延長線上で、おまけに設計の仕事をしていると日常的に接する分野でもあり、一見取り付きやすいイメージがあります。でもそこで油断すると足元をすくわれるのが建築計画の怖さです。自分でわかっているつもりになっていい加減に流していた所が試験問題では見事に引っかかってしまいます。それを防ぐためには、他の章でも書いたことですが、落ち着いてじっくりていねいに、テキストに取りかかるのが何よりだと思います。建築関係の学歴・職務経験のある人には毎度お馴染みの出題範囲だから、もう知っていると面倒くさがらずに隅々まできっちりと、ある程度時間をかけて勉強すれば大丈夫、そんなに手も足も出ない分野ではありません。また、広範囲からの出題なので、どうしても苦手なところは「一問だけなら仕方ない」と開き直る覚悟もあった方がいいかもしれません。
建築法規の試験は建築基準法令集が持ち込み可です。
試験問題を見て、それに該当する法律の条文を探し出して正誤判定をするので、それなら何とかなるか、と思う人は多そうです。
何といっても傍に法令集があるわけだから、探せばいいのだ、と。
でもだからこそ、油断はできない科目です。
何しろ問題文というのが、普通に法令集を引いてよく出てくるところでは確認できなくて、別表の端の方を隅々まで探してやっと見つけ出さなくてはならないようなものばかりが並んでいるのです。
時間さえあれば何とかなるといっても、相当法令集を引きなれていないと、確実に時間が足りなくなります。
建築構造の試験では最大の難関、構造力学が出てきます。
構造と聞くだけで難しそうなのに、いかにも取っつきにくそうな数式が展開されると、かなりたじろぎます。
でも力学は物理の中では一番易しい(といわれる)分野、方程式の両側の総量は同じで勝手に増減しないし、数字は実数の範囲内だから(と無理矢理自分をなだめてみるけれど、あまり役には立たない)。
ベクトルがどうのと言っているうちはいいのですが、断面二次モーメントぐらいで何だかあやしくなってきます。
テキストの力学が終わる頃には、果たして合格できるのだろうか?と不安になってきたりして。
でも建築構造は力学が全てではなく、後半に一般構造もありますので、こちらを確実に押さえることが出来れば、力学にも余裕を持って取り組めます。
それに力学でも本当に難しい問題はせいぜい一問か二問程度出題されるだけ、あまり力学に振り回されないようにしましょう。
建築施工では建築材料や工法別の施工法など、実際に建築物を施工するに当たっての具体的知識が問われます。
日常的にそういう面に接している人(例えばゼネコンの工事監理をされている人)とかは楽勝の科目でしょうが、あまり現場に縁のない私のような人間には結構難しい科目です。
(実際に現場監督している人に聞いた話では、そう楽勝でもないらしいですが。
やはり試験問題と現実の業務とではギャップがあるらしいです。)
テキストと格闘していても、具体的経験に基づかないから何だか意識が上滑りしてちゃんと知識として身に付いていかない感じで、歯がゆいです。
働きながら建築関係の資格を取る人の強い味方が専門学校です。有名なのが日○学院と総○資格、必ず受験当日に会場を出た所で待機しているので、お馴染みの方も多いでしょう。今現在の自分の力のみで合格する自信のある人、資格取得にお金をかけたくない人には鬱陶しい存在かもしれませんが、最短距離で合格したい人にはありがたい存在です。
私は大学受験まで学校の出す宿題と予習復習のみで通し、塾や予備校などは別世界の話、学校指定以外の参考書を見るのはズルをしているみたいで嫌、という勉強の仕方をしてきたので、受験のために特定機関のお世話になるのは非常に抵抗がありました。何だか正々堂々としていないように思えて。でも自力のみで合格しようと思ったら何年かかるかわからない(地道に五カ年計画で行こうかと思ったりもしましたが)、そんな悠長なことはしていられないと、(私にとっては)非常手段に出ることにし、日○学院のお世話になりました。
一次試験の日、会場入口で車が停まって中から出てくるお父さん、運転席にはお母さんがいて、後部シートから子供が「パパ頑張ってね」と声をかける姿を拝見。どこのお家も大変ですね、お互い頑張りましょう!と心の中でエールを送る私。試験会場は建築関係の学校施設が多いようで、大体は大学の建築学科らしいですが、岡山県の場合は大学に建築学科がないので工業高校です。夏休みに入って直後の工業高校の教室は、女性にとってはあまり快適な環境とは言い難いです。何しろ冷房がないから暑いし、教室の空気はむさ苦しいし、おまけに女性トイレがない(見つけられなかっただけかもしれませんが)。流れる汗を拭きながら試験問題と格闘する間、また休憩時間にトイレに行けなくて(一応気がひけた)試験時間に許可を得てトイレに立つ時、「来年は絶対この時期に来ないようにしよう!」と心に誓ったのでした。